★法然上人二十五霊場

札所数 27(番号付き札所:25  客番・番外札所:2)
別称 (各地の写し霊場に対して)法然上人本霊場、元祖法然上人霊場、円光大師霊場
関連霊場  
公式情報・事務局 法然上人二十五霊場会事務局 知恩院(http://www.25reijo.jp/
御開帳情報  
開創年・開創者

◆複数の記述あり◆

(1)江戸時代中期の宝暦年間(1751‐1764年)始めに廓誉順起(京都如来寺)が発起、宝暦12(1762)年に順阿霊沢(大阪恋西庵)が開創とされる。

(2)「甲賀組第一部法然上人二十五霊場」の霊場説明では、明和3(1766)年の開設と記載されている。

(3)「伊賀二十五霊場・伊賀新二十五霊場」の霊場説明では、本霊場開創後の天明4(1748)年に伊賀霊場が開創されたと記載されている。(ただし、天明4年は1784年なので、これは単なる誤記だと思われる)

 

・昭和49(1974)年に再興された。

縁起・由緒・開創経緯  
備考

・浄土宗の宗祖である法然上人の霊蹟を巡拝する霊場。

・開創されたとされる宝暦12(1762)年は、法然上人の550回忌の年にあたる。

・再興された昭和49(1974)年は、浄土宗開宗800年記念の年にあたる。

・札所数の25は、来迎二十五菩薩に由来する数字。

・各地に写し霊場も複数ある。

・浄土宗だけではなく、他宗(真言宗、天台宗、華厳宗、和宗、北法相宗)の寺院も札所になっている。

情報掲載日・更新日 公開:2014年04月04日  更新:2023年06月03日

 

札番 山・院・寺号 御本尊 宗派 住所 備考
1番 栃社山 誕生寺 法然上人 浄土宗 岡山県久米郡久米南町誕生寺里方

法然上人御誕生地、中国30地蔵

百八観音、中国33観音、山陽花の寺

2番 仏生山 来迎院 法然寺 阿弥陀如来 浄土宗 香川県高松市仏生山町仏生山甲 さぬき七福神
3番 宝瓶山 十輪寺 阿弥陀如来 浄土宗西山禅林寺派 兵庫県高砂市高砂町横町  
4番 珠光山 遍照寺 如来院 阿弥陀如来 浄土宗 兵庫県尼崎市寺町  
5番 応頂山 勝尾寺 十一面千手観音 高野山真言宗 大阪府箕面市粟生間谷

西国33観音、摂津88霊場、摂津33観音

6番 荒陵山 四天王寺 救世観世音菩薩 和宗 大阪市天王寺区四天王寺

聖徳太子28霊跡、近畿36不動

新西国33霊場、おおさか13仏

西国49薬師、摂津88霊場、大阪七福神

7番 坂松山 高岳院 一心寺 阿弥陀如来 浄土宗 大阪市天王寺区逢阪2丁目 骨仏の寺
8番 慈雲山 報恩講寺 阿弥陀如来 西山浄土宗 和歌山市大川  
9番 二上山 當麻寺 奥之院 当麻曼荼羅 浄土宗 奈良県葛城市當麻 西山国師16霊場
10番 香具山 少林院 法然寺 阿弥陀如来 浄土宗 奈良県橿原市南浦町  
11番 東大寺 指図堂 盧舎那仏 華厳宗 奈良市雑司町 総国分寺
12番 厭離山 欣浄寺 阿弥陀如来 浄土宗 三重県伊勢市一之木  
13番 音羽山 清水寺 千手観世音菩薩 北法相宗 京都市東山区清水 西国33観音、洛陽33観音
14番 清涼山 光明真言院 正林寺 阿弥陀如来 浄土宗 京都市東山区渋谷通東大路東入  
15番 宝海山 法然院 源空寺 法然上人 浄土宗 京都市伏見区瀬戸物町  
16番 報国山 念仏三昧院 光明寺 阿弥陀如来 西山浄土宗 京都府長岡京市粟生西条ノ内 洛西33観音
17番 小倉山 華台寺 二尊院

釈迦如来

阿弥陀如来

天台宗 京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町  
18番 鎌倉山 月輪寺 阿弥陀如来 天台宗 京都市右京区嵯峨清滝月ノ輪町  
19番 熊谷山 法然寺 法然上人 浄土宗 京都市右京区嵯峨天竜寺立石町 極楽殿
20番 誓願寺 阿弥陀如来 浄土宗西山深草派 京都市中京区新京極通三条桜之町

新西国33霊場、洛陽33観音

洛陽6阿弥陀、西山国師16霊場

真盛上人25霊場

21番 魚山 勝林院 阿弥陀如来 天台宗 京都市左京区大原勝林院町  
22番 長徳山 功徳院 知恩寺 阿弥陀如来 浄土宗 京都市左京区田中門前町 百万遍知恩寺
23番 清浄華院 阿弥陀如来 浄土宗 京都市上京区寺町通広小路北之辺町  
24番 紫雲山 金戒光明寺 阿弥陀如来 浄土宗 京都市左京区黒谷町 黒谷、洛陽33観音
25番 華頂山 大谷寺 知恩院 法然上人 浄土宗 京都市東山区林下町  
縁故本山 聖衆来迎山 無量寿院 禅林寺 阿弥陀如来 浄土宗西山禅林寺派 京都市左京区永観堂町 永観堂
特別霊場 比叡山 青龍寺 阿弥陀如来 天台宗 京都市左京区八瀬秋元町  

 

札番 御詠歌
1番 両幡の 天下ります 椋の木は 世世に朽ちせぬ 法の師のあと
2番 おぼつかな 誰か言ひけん 小松とは 雲をささふる 高松の枝
3番 生まれては まづ思い出ん 古里に 契りし友の 深き誠を
4番 身と口と 心の他の 弥陀なれば 我をはなれて 唱へこそすれ
5番 柴の戸に 明け暮れ掛かる 白雲を いつ紫の 色に見なさん
6番 阿弥陀仏と 心は西に 空蝉の もぬけ果てたる 声ぞ涼しき
7番 阿弥陀仏と 言うより他は 津の国の なにわのことも あしかりぬべし
8番 極楽も かくやあるらん あら楽し 早参らば 南無阿弥陀仏
9番 阿弥陀仏と 申すばかりを 務めにて 浄土の荘厳 見るぞ嬉しき
10番 極楽へ つとめて早く 出で立たば 身の終りには 参り着きなん
11番 さえられぬ 光もあるを おしなべて 隔て顔なる 朝霞かな
12番 和らぐる 神の光の 影満ちて 秋にかはらぬ 短か夜の月
13番 阿弥陀仏と 十声唱えて まどろまん 長き眠りと なりもこそすれ
14番 千年経る 小松のもとを 住みかにて 無量寿仏の 迎へをぞ待つ
15番 一声も 南無阿弥陀仏と 言う人の 蓮の上に 上らぬはなし
16番 露の身は ここかしこにて 消えぬとも 心は同じ 花のうてなぞ
17番 あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の 永水し世を 祈るこの寺
18番 月影の 至らぬ里は なけれども 眺むる人の 心にぞ住む
19番 ただ頼め よろづの罪は 深くとも 我が本願の あらん限りは
20番 極楽は 遥けきほどと 聞きしかど つとめて至る 所なりけり
21番 阿弥陀仏に 染むる心の 色に出でば 秋の梢の たぐいならまし
22番 我はただ 仏にいつか 葵草 心のつまに 掛けぬ日ぞなき
23番 雪のうちに 仏の御名を 唱ふれば 積もれる罪ぞ やがて消えぬる
24番 池の水 人の心に 似たりけり 濁り澄むこと 定めなければ
25番 草も木も 枯れたる野辺に ただ一人 松のみ残る 弥陀の本願
縁故本山 南無阿弥陀 とばかり聞くぞ 身を変えぬ この世ながらの 仏なりけり
特別霊場 たつ杣や 南無阿弥陀仏の 声引くは 西に誘う 秋の夜の月